「まだ履けそうだから」と、すり減ったかかとのまま靴を使い続けていないだろうか。大阪府松原市で工房を構える shoes studio tomo.ni を訪ね、店主の中口智仁さんに話を聞いた。靴のかかとのすり減りと修理のタイミングについて、実際の修理現場の視点から聞かせてもらった。
かかとのすり減りを放置するとどうなる
靴のかかとには、路面と直接接触するゴム製のリフトと呼ばれるパーツがある。歩くたびに少しずつ削れていくこのパーツが磨り減り続けると、その下にある積み上げと呼ばれる芯材が露出し始める。芯材は本来、外力から靴の内部構造を守るための硬い部分だ。ここまで達してしまうと、歩行時の安定感が乱れやすくなる。
さらに放置が進むと、芯材の下にある本底(ソール)にまでダメージが及ぶ可能性がある。「ゴムの段階で対応すれば費用を抑えられますが、芯材や本底まで傷んでいると、修理の範囲や費用が変わってきます」と中口さんは話す。
かかとのすり減りは外側から始まることが多く、気づかないうちに進んでいるケースも少なくないとのことだ。定期的に靴底を確認する習慣が、靴を長持ちさせる基本になるようだ。
修理に持ち込む目安はいつ?
「かかとのゴムが斜めに削れてきた」「以前と歩き心地が変わった気がする」——そうした変化を感じたときが、修理を検討するサインだと中口さんはいう。
目視で確認できる目安としては、以下のようなものが参考になる。
- かかとの外側または内側が極端に斜めに削れている
- ゴム部分がほぼなくなり、その下の硬い素材が見えている
- かかとの接地感が左右で異なる気がする
shoes studio tomo.ni の修理対応
同工房では、かかとのすり減り修理をはじめ、幅広い靴の修理に対応している。他社で購入した靴の修理も受け付けているとのことだ。主な修理メニューと料金の目安(税込)は以下のとおり。
- 婦人リフト(かかとゴム交換): ¥1,100〜
- 紳士リフト(かかとゴム交換): ¥2,750〜
- ハーフソール(滑り止め・補強): ¥2,750〜
- インソール(中敷きを革製のものへ交換): ¥1,650〜
- すべり革(履き口修理): ¥3,300〜
- オールソール(靴底全体の交換): ¥9,900〜
中口さんは靴小売店での販売員経験を経て靴製作技術を習得し、2018年には靴修理店で修理技術を学んだ後、同年12月に創業している。2023年4月に大阪府松原市へ工房を移転した。なお、店舗専用の駐車場はないが、近隣に有料パーキングがある。
まとめ
靴のかかとのすり減りは、早めに対処することで修理費用を抑えやすく、靴の寿命を延ばすことにもつながる。ゴム部分が斜めに削れてきたと気づいたときが、専門工房へ相談するひとつの目安になるだろう。shoes studio tomo.ni では、実物を見た上で対応の可否や内容を丁寧に説明してもらえる。詳しいアクセス情報や営業案内は公式サイトで確認してほしい。